千葉県知事からのメッセージ

第34回日本エイズ学会学術集会・総会が開催されますことを、心からお祝い申し上げます。

日本エイズ学会におかれましては、松下修三理事長をはじめとする会員の皆様の日々の学術研究と普及啓発により、HIV/エイズの予防・診断、治療の充実に多大なご貢献をいただいておりますことに対し、心から敬意を表します。

また、HIV/エイズに関わる医療者の多くは、このたびの新型コロナウイルス感染症に対しても奮闘しておられることかと思います。日々、危険と隣り合わせで働いておられる関係者の皆様に、心から感謝申し上げます。

この学術集会・総会は、当初千葉県内での開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の続く状況を受け、WEB開催の形に変更になったと伺っております。依然危機感の続く状況ですが、感染拡大が収束した暁にはぜひ房総丘陵や里山等の豊かな自然、新鮮な海の幸や山の幸といった千葉の魅力に触れていただきたく、皆様のご来県をお待ちしております。

さて、国内における平成31年のHIV感染者およびエイズ患者の報告数はあわせて1,219件で、前年よりは減少したものの横ばいの傾向が続いています。また、千葉県でも41件の報告があり、全国と同様の傾向となっております。

千葉県では、これまでもHIV/エイズに関する正しい知識・理解の促進・予防について、県民への啓発を積極的に行うとともに、感染の早期発見のため検査を受けやすい体制整備や医療機関との連携を進めてまいりました。例として、検査体制に対する取組では、平日の保健所における検査に加えて、「世界エイズデー」等に合わせた休日街頭HIV検査を実施しており、平成31年度は年4回行ったところです。また正しい知識・理解の促進、予防に向けた啓発等については、継続して取り組んでまいりますので、皆様のご支援、ご協力をいただきますようお願いいたします。

今回の学術集会・総会は「進化を続ける抗HIV薬〜Prevention, Treatment, and Beyond〜」をテーマに開催されるとのことで、薬による予防と治療、さらにその先の未来について有意義なディスカッションが行われることを期待しております。

会員の皆様、参加される当事者・関係団体の皆様には、本会を契機にさらに研究、交流を深め、HIV/エイズ治療の発展に一層ご尽力をいただきますようお願い申し上げます。

最後に、この学術集会・総会が皆様にとって実り多きものになることを、また今後の皆様のご活躍を心から祈念し、挨拶とさせていただきます。